法隆寺東室・法隆寺見どころ

法隆寺東室

●法隆寺東室は1942年(昭和17年)6月26日に国の重要文化財、1965年(昭和40年)5月29日に国宝に指定されました。
●法隆寺東室は奈良時代(710年~793年)に建立されました。その後修理・改造されたと言われています。東室は南端部分が聖徳太子(しょうとくたいし)を祀る聖霊院(しょうりょういん)になりました。東室は元々僧侶が生活する僧坊だったと言われています。法隆寺東室は貴重な奈良時代の僧坊建築の遺構と言われています。なお法隆寺東室は東側に僧房である小子房(しょうしぼう)の妻室(さいしつ)があります。
聖霊院は鎌倉時代後期の1284年(弘安7年)に東室の南端部分が法隆寺開基・聖徳太子を祀る聖霊院に改築されました。聖霊院は桁行六間・梁間五間で、切妻造の本瓦葺です。聖霊院には中央の厨子に本尊・聖徳太子像(国宝)、左の厨子に聖徳太子の長子・山背大兄王(やましろのおおえのおう)像(国宝)や兄弟皇子・殖栗王(えくりのおう)像(国宝)、右の厨子に聖徳太子の兄弟皇子・卒末呂王(そまろのおう)像(国宝)や高句麗僧・恵慈法師(えじほうし)像(国宝)などが安置されています。
一般的に僧坊は寺院で僧侶が止住し、起居する堂塔です。古代の寺院では講堂を取り囲むように東室(ひがしむろ)・北室(きたむろ)・西室(にしむろ)の3棟の僧坊が建立され、三面僧坊(さんめんそうぼう)と言われました。なお僧坊は金堂・塔・講堂・鐘楼・経蔵・食堂とともに七堂伽藍に数えられました。
●法隆寺東室は桁行十二間・梁間四間で、切妻造(きりづまづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。法隆寺鐘楼は楼造で、2階は1階よりも平面面積が少し小さくなっています。ちなみに2階には現在床が張られていないが、かつて床が張られていました。
切妻造は屋根の最頂部の棟(むね)から両側に葺き下ろし、その両端を棟と直角に切った屋根の形式です。切妻造は本を開いて伏せたような形で、平行な面を平(ひら)、棟と直角な面を妻(つま)と言います。切妻造は古くは真屋(まや)とも言われ、伊勢神宮(いせじんぐう)・出雲大社(いづもたいしゃ)などの社殿に採用されています。ちなみに四方向に傾斜する屋根面を持つ寄棟造(よせむねづくり)よりも格式が上とも言われています。なお切妻造は世界各地で見られる屋根の形式です。
本瓦葺は陶器製で、断面が湾曲した矩形の平瓦と断面が半円状の丸瓦とを交互に組み合わせて屋根を葺く方法です。瓦葺は飛鳥時代に中国・朝鮮半島から寺院建築の技術とともに伝来しました。瓦葺は檜皮葺(ひわだぶき)・茅葺(かやぶき)・板葺(いたぶき)などに比べ耐水性・耐火性に優れ、台風の多い日本に適していました。なお本瓦葺は本葺き(ほんぶき)とも言われています。
法隆寺見どころ(西院伽藍)法隆寺見どころ(東院伽藍等)

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