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室生寺五重塔・室生寺見どころ(修学旅行・観光)
室生寺五重塔
●室生寺五重塔は1897年(明治30年)12月28日に国の重要文化財、1951年(昭和26年)6月9日に国宝に指定されました。
●室生寺五重塔は800年(延暦19年)頃、奈良時代後期から平安時代初期に建立されたと言われています。1999年(平成11年)から2000年(平成12年)に行われた修復工事の際、奈良文化財研究所による年輪年代測定により、部材の一部が平安京遷都の794年(延暦13年)頃に伐採されたことが分かりました。その後鎌倉時代末期頃・江戸時代中期の1768年(明和5年)・1900年(明治33年)から1901年(明治34年)などに修理が行われました。1768年(明和5年)の修理では屋根が板葺から檜皮葺(ひわだぶき)に変えらました。1998年(平成10年)9月の台風7号では高さ約60メートル・直径約2メートルの杉が倒木し、北西の屋根(初層から五層目)・相輪の先端に大きな被害を受け、1999年(平成11年)から2000年(平成12年)に修復工事が行われました。修復工事には約1億5千万円の費用を要したそうです。なお室生寺五重塔は7世紀後半に再建されたと言われている法隆寺(ほうりゅうじ)の五重塔に次いで2番目の古い五重塔と言われています。
一般的に五重塔は仏教の祖・お釈迦さまの遺骨(仏舎利(ぶしゃり))を納める仏塔です。仏塔は紀元前3世紀頃から造られるようになったお釈迦さまの遺骨(仏舎利)を祀る饅頭形(半球形)のストゥーパが起源とも言われています。ストゥーパはインド(天竺(てんじく))から中国に伝えられると高層の楼閣建築形式になり、朝鮮半島から日本に伝わったと言われています。現在、7世紀後半の飛鳥時代に建立された法隆寺(ほうりゅうじ)の五重塔が日本最古の五重塔です。なお五重塔は外観が基壇・塔身・相輪(そうりん)からなり、五重の屋根が下から地(基礎)・水(塔身)・火(笠)・風(請花(うけばな))・空(宝珠(ほうじゅ))を表し、それぞれが5つの世界(五大思想)を示し、仏教的な宇宙観を表しています。
一般的に日本の仏塔の形式は三重塔・五重塔です。ただ七重塔・九重塔・十三重塔などもあり、層の数はほぼ奇数に限定されています。
●室生寺五重塔は高さ約16メートルで、日本で最も小さな五重塔です。
いずれも国宝に指定されている五重塔の高さは山形県鶴岡市の羽黒山(はぐろさん)が高さ約29.4メートル、京都府京都市の東寺(とうじ)が高さ約54.8メートル、京都府京都市の醍醐寺(だいごじ)が高さ約38.2メートル、京都府木津川市の海住山寺(かいじゅうせんじ)が高さ約17.7メートル、奈良県生駒郡斑鳩町の法隆寺(ほうりゅうじ) が高さ約31.5メートル、奈良県奈良市の興福寺(こうふくじ)が高さ約50.8メートル、広島県福山市の明王院(みょうおういん)が高さ約29.1メートル、山口県山口市の瑠璃光寺(るりこうじ)が高さ約31.2メートルです。
室生寺見どころ