大蔵寺本堂・大蔵寺見どころ(修学旅行・観光)

大蔵寺本堂

●大蔵寺本堂は1904年(明治37年)2月18日に国の重要文化財に指定されました。
●大蔵寺本堂は鎌倉時代後期(1275年~1332年)に建立されました。本堂は平安時代後期に造仏された像高約265センチの本尊(秘仏)・木造薬師如来(やくしにょらい)立像(国の重要文化財)を安置しています。木造薬師如来立像は一木造(いちぼくづくり)で、彩色や金箔が施さていない素地仕上げです。衣文を密に刻まない、素朴な作風です。
薬師如来(薬師瑠璃光如来・やくしるりこうにょらい)は如来の一尊です。薬師如来は大医王(だいいおう)・医王善逝 (いおうぜんぜい) とも言われています。薬師如来は菩薩(ぼさつ)時代に衆生の病気を治すなどの十二の大願(十二誓願)を立てて如来となった東方瑠璃光浄土(とうほうるりこうじょうど)で説法する過去仏(教主)とされています。十二の大願は光明普照(こうみょうふしょう)・随意成弁(ずいいじょうべん)・施無尽仏(せむじんぶつ)・安心大乗(あんしんだいじょう)・具戒清浄(ぐかいしょうじょう)・諸根具足(しょこんぐそく)・除病安楽(じょびょうあんら)・転女得仏(てんにょとくぶつ)・安心正見(あんしんしょうけん)・苦悩解脱(くのうげだつ)・飲食安楽(おんじきあんらく)・美衣満足(みえまんぞく)です。薬師如来は医王如来とも言われ、一般的に左手に病を癒す為の薬壷(やっこ)を持ち、右手に施無畏(せむい)の印を結んでいます。薬師如来は脇侍(きょうじ)が日光菩薩(にっこうぼさつ)・月光菩薩(がっこうぼさつ)とされ、眷属(けんぞく)である十二神将(じゅうにしんしょう)に守られています。十二神将は伐折羅(ばざら)・あに羅(あにら)・波夷羅(はいら)・毘羯羅(びぎゃら)・摩虎羅(まこら)・宮毘羅(くびら)・招杜羅(しょうとら)・真達羅(しんだら)・珊底羅(さんてら)・迷企羅(めいきら)・安底羅(あんてら)・因達羅(いんだら)です。なお薬師如来は現世利益を与えるとされ、飛鳥時代の680年(天武天皇9年)頃から盛んになったとも言われています。
●大蔵寺本堂は桁行五間・梁間五間で、寄棟造(よせむねづくり)のこけら葺(こけらぶき)です。
寄棟造は四方向に傾斜する屋根面を持つ屋根の形式です。寄棟造は大棟(おおむね)の両端から四方に隅棟(すみむね)が降り、2つの台形と2つの二等辺三角形で構成されます。いずれも奈良県の東大寺の大仏殿や正倉院(しょうそういん)・唐招提寺(とうしょうだいじ)の金堂が代表例です。
こけら葺は木材の薄板を使って屋根を葺く方法です。こけら葺は板葺(いたぶき)の一種です。板葺では板厚が2~3ミリの場合にこけら葺、板厚が4~7ミリの場合に木賊葺(とくさぶき)、板厚が1~3センチの場合に栩葺(とちぶき)と言われています。板葺にはヒノキ・サワラ・スギ・エノキ・トクサ・クヌギなどが用いられます。板葺は古墳時代から屋根に用いられるようになったとも言われ、茅葺(かやぶき)に次いで古いとも言われています。
大蔵寺

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