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東大寺八角燈籠・東大寺見どころ(修学旅行・観光)
東大寺八角燈籠
●東大寺八角燈籠は1901年(明治34年)3月27日に国の重要文化財、1956年(昭和31年)6月28日に国宝に指定されました。
●東大寺八角燈籠は奈良時代、大仏殿建立当初に鋳造されたと言われています。東大寺八角燈籠は宝珠部分に1101年(康和3年)の修理銘・火袋の北面西面の裏側に1668年(寛文8年)の修理銘があり、平安時代後期・江戸時代前期に修理が行われたと言われています。また東大寺八角燈籠は大正時代に火焔(かえん)の一部が修理されました。なお東大寺八角燈籠は1995年(平成7年)から4年掛けて保存処理も行われました。
一般的に燈籠(灯籠)は灯火を灯す器具です。燈籠は寺院で仏像に清浄な灯りを献じる為に仏像を安置する本堂などの堂塔の前に建立されています。燈籠は仏教とともに渡来し、寺院の創建が盛んになった奈良時代から多く造られるようになりました。古代寺院では伽藍の中軸線上に1基建立されるのが通例でした。燈籠は宝珠(ほうじゅ・擬宝珠(ぎぼうしゅ))・笠(かさ)・火袋(ひぶくろ)・中台(ちゆうだい)・竿(さお)・基礎などから構成され、火袋に灯火が灯されます。燈籠にはその形から春日(かすが)・雪見(ゆきみ)・岬(みさき)・織部(おりべ)・遠州(えんりゅう)・道成寺(どうじょうじ)・キリシタンなどの種類があります。なお當麻寺(たいまでら)の石灯籠(重要文化財)は白鳳時代(645年(大化元年)~710年(和銅3年))に造られ、日本最古の石灯籠とも言われています。
●東大寺八角燈籠は総高約462.1センチです。東大寺八角燈籠は銅(どう)・錫(すず)・鉛(なまり)の合金である青銅製です。かつて全面を鍍金(めっき)が施され、金色に輝いていたとも言われています。東大寺八角燈籠では灯火を灯す火袋の羽目板4面(東・西・南・北)に雲の中を駆ける獅子(しし)、その間の羽目板4面(北西・南西・北東・南東)に笛や笙(しょう)などの楽器を奏でる天人(てんにん)が菱形格子(ひしがたごうし)の透かし地に浮き彫りされています。天人は柔らかな表情で、風を受けてなびく天衣などが美しく優雅に浮き彫りにされています。天人は音声菩薩(おんじょうぼさつ)とも言われています。また東大寺八角燈籠は火袋などの上部を支える竿部分に「菩薩本行経(ぼさつほんぎょうきょう)」・「阿闇世王受決経(あじゃせおうじゅけつきょう)」・「施燈功徳経(せとうくどくきょう)」・「業報差別経(ごうほうしゃべつきょう)」が刻まれています。「施燈功徳経」には仏様に灯明を捧げると功徳があると記されています。なおお釈迦様は「自らを灯明とし、たよりとし、他人をたよりとせず。法(真理)を灯明とし、拠りどころとし、他のものを拠りどころとせず(自灯明・法灯明(じとうみょう・ほうとうみょう))」を説きました。
東大寺見どころ