春日大社夫婦大国社・春日大社見どころ(修学旅行・観光)

春日大社夫婦大国社

●春日大社夫婦大国社は春日大社の摂社・若宮神社南側に建立されています。夫婦大国社は平安時代中期から後期に時の名工が大国主命(おおくにぬしのみこと)と須勢理姫命(すせりひめのみこと)の2体の神像を彫刻したことが起源とも言われています。鎌倉時代から大国主命・須勢理姫命の2体の神像が一つの社殿で一緒に祀られるようになったと言われています。夫婦大国社は日本で唯一ご夫婦の大国様を祀っており、夫婦円満・家内安全・縁結びの神様として信仰されています。后神・須勢理姫命はその手に「杓子(しゃくし)」を持たれていることから古くから絵馬の代わりに杓子を奉納する習慣があり、著名人が奉納した杓子も見ることができます。ちなみに最近は縁結びのご神徳を授かろうと「ハート絵馬」を奉納する参拝者もいます。更に紙を水に漬けると文字が浮かんでくる「水占い」も人気です。 なお夫婦大国社は若宮十五社めぐりの第15番納札社になっています。
大国主命は日本最古の歴史書「古事記(こじき)・712年(和銅5年)編纂」・日本最古の正史「日本書紀(にほんしょき)・720年(養老4年)完成」によると天照大神(あまてらすおおかみ)の弟・須佐之男命(すさのおのみこと)の六世の孫で、日本国を創った神とされています。大国主命は国産み・神産みの伊邪那美命(いざなみのみこと)の死によって未完のまま放置されていた国土を高天原(たかまがはら)の神・天つ神(あまつかみ)の命により、少彦名神(すくなびこなのかみ)とともに完成させ、天照大神の使者が来ると国土を献上して隠退したとされています。また大国主命は出雲国造(いずものくにのみやつこ)の祖神、出雲大社(いずもたいしゃ)の祭神ともされています。因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)でよく知られています。なお大国主命は大己貴神(おおなむちのかみ)・八千矛神(やちほこのかみ)・葦原色許男命(あしはらのしこおのみこと)などの別名を持っています。
須勢理姫命は須佐之男命(すさのおのみこと)の娘で、大国主命の嫡妻とされています。須勢理姫命は夫・大国主命が父から課せられる難題を解決するのを助け、父・須佐之男命の宝物を持って夫・大国主命に背負われて根国(ねのくに)を脱出し、夫・大国主命は地上世界の王になりました。なお須勢理姫命は女性関係の多い夫・大国主命に嫉妬したが、その後仲直りしました。
●春日大社夫婦大国社は切妻造(きりづまづくり)の檜皮葺(ひわだぶき)です。夫婦大国社には煙り出しがあります。
切妻造は屋根の最頂部の棟(むね)から両側に葺き下ろし、その両端を棟と直角に切った屋根の形式です。切妻造は本を開いて伏せたような形で、平行な面を平(ひら)、棟と直角な面を妻(つま)と言います。切妻造は古くは真屋(まや)とも言われ、伊勢神宮(いせじんぐう)・出雲大社(いづもたいしゃ)などの社殿に採用されています。ちなみに四方向に傾斜する屋根面を持つ寄棟造(よせむねづくり)よりも格式が上とも言われています。なお切妻造は世界各地で見られる屋根の形式です。
檜皮葺は屋根葺手法の一形式です。檜皮葺では檜(ひのき)の樹皮を用いて屋根を葺きます。檜皮葺は日本以外では見られない日本古来の手法です。檜皮葺は飛鳥時代の668年(天智天皇7年)に滋賀県大津市の廃寺・崇福寺(すうふくじ)の諸堂が檜皮で葺かれた記録が最古の記録です。
春日大社見どころ

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