室生寺見どころ-修学旅行・観光の豆知識・ポイント

室生寺(Murou-ji Temple)

室生寺見どころ-金堂・五重塔・本堂・弥勒堂・御影堂・紅葉

室生寺の見どころを簡単にまとめてポイント解説します。見どころには観音霊場を象徴する懸造の金堂(国宝)、国内で2番目に古く、国内で最も小さい美しい五重塔(国宝)、如意輪観音を安置する本堂(国宝)があります。また弥勒堂・御影堂・紅葉等も見逃せません。なお修学旅行や観光で見るべき文化財の概要・歴史・様式・豆知識などを解説しています。

【修学旅行・観光で見る価値がある金堂(国宝)】

  • 見どころ概要:金堂は観音霊場を象徴する建築様式である懸造(かけづくり・舞台造(ぶたいづくり))で建立されています。金堂は室生寺で五重塔に次ぐハイライトです。金堂は正堂(しょうどう)と礼堂(らいどう)に分かれています。金堂は本尊・釈迦如来(しゃかにょらい)立像(国宝)や十一面観音(じゅういちめんかんのん)立像(国宝)・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)立像(重要文化財)・薬師如来(やくしにょらい)立像(重要文化財)・地蔵菩薩(じぞうぼさつ)立像(重要文化財)を横一列に安置しています。
  • 歴史ポイント:金堂は正堂が9世紀後半(平安時代前期)に建立され、鎌倉時代末期に大修理が行われたと言われています。礼堂は1672年(寛文12年)に建て替えられたと言われています。
  • 様式ポイント:金堂は段差のある地盤に建立され、礼堂は斜面に張り出した懸造(舞台造)です。金堂は屋根が寄棟造(よせむねづくり)のこけら葺(こけらぶき)です。金堂は正面・奥行が桁行五間・梁間五間です。
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【修学旅行・観光で絶対に見る価値がある五重塔(国宝)】

  • 見どころ概要:五重塔は高さ約16メートルで、日本国内で最も小さな五重塔です。ただ石段の上に建立されていることから実際の高さよりも高く感じます。また日本国内で2番目に古い五重塔です。五重塔は室生寺で最大のハイライトです。五重塔は相輪(そうりん)に水煙(すいえん)はなく、壺状の宝瓶(ほうびょう)と傘状の宝蓋(ほうがい)が取り付けられています。宝瓶には僧・修円が龍神を封じ込めたとも言われているそうです。
  • 歴史ポイント:五重塔は800年(延暦19年)頃に建立されたと言われています。五重塔は7世紀後半に再建されたと言われる法隆寺(ほうりゅうじ)の五重塔に次いで2番目に古い五重塔と言われています。五重塔は歴史的価値があります。その後鎌倉時代・江戸時代などに修理が行われました。なお五重塔は1998年(平成10年)9月に台風7号による高さ約60メートルの杉の倒木により、北西の屋根に大きな被害を受けました。
  • 様式:五重塔は三間五重塔婆(さんげんごじゅうとうば)で、屋根が檜皮葺(ひわだぶき)です。五重塔は当初、板葺(いたぶき)だったが、1768年(明和5年)の修理の際に檜皮葺に変えられたそうです。
  • 調査:五重塔は1999年(平成11年)から2000年(平成12年)に行われた修復工事の際、奈良文化財研究所による年輪年代測定により、部材の一部が794年(延暦13年)頃に伐採されたことが分かりました。
  • 雑学:五重塔は初重から五重の屋根までの大きさの逓減率が小さく、五重の屋根は初重の屋根の大きさとほとんど変わりません。五重塔はインスタ映えします。

【修学旅行・観光で見る価値がある本堂(国宝)】

  • 見どころ概要:本堂は密教化が進んだ象徴とも言われています。本堂は奥の内陣と手前の外陣に分かれています。本堂は内陣に本尊・如意輪観音(にょいりんかんのん)坐像(重要文化財)を安置し、その前の壁左右に両界曼荼羅(金剛界曼荼羅(こんごうかいまんだら)・胎蔵界曼荼羅(たいぞうかいまんだら))が掛けられています。なお本堂では灌頂という密教儀式が行われたことから潅頂堂(かんじょうどう)と言われています。
  • 歴史ポイント:本堂は密教化が進んだ1308年(延慶元年)に建立されました。
  • 様式:本堂は屋根が入母屋造(いりもやづくり)の檜皮葺です。本堂は正面・奥行が桁行五間・梁間五間です。

【弥勒菩薩立像を安置する弥勒堂(重要文化財)】

  • 見どころ概要:弥勒堂は本尊・弥勒菩薩(みろくぼさつ)立像(重要文化財)や釈迦如来(しゃかにょらい)坐像(国宝)を安置しています。また弥勒堂は神変大菩薩(じんべんだいぼさつ)像も安置しています。神変大菩薩は修験道(しゅげんどう)の祖である役行者(えんのぎょうじゃ)・役小角(えんのおづの)のことで、山岳信仰の影響を受けていると言われています。
  • 歴史ポイント:弥勒堂は鎌倉時代前期に建立されました。その後室町時代に南向きから東向きに変えられ、江戸時代に大きく改造されたと言われています。
  • 様式:弥勒堂は屋根が入母屋造のこけら葺です。弥勒堂は正面・奥行が桁行三間・梁間三間です。
  • 豆知識:弥勒堂は興福寺別当・修円が興福寺に設けた伝法院が起源で、その後室生寺に移されたと言われています。

【修学旅行・観光で見逃せない御影堂(重要文化財)】

  • 見どころ概要:御影堂(大師堂)は室生寺の歴史上、重要人物を祀っています。御影堂は真言宗(しんごんしゅう)の宗祖である弘法大師(こうぼうだいし)・空海(くうかい)を祀っています。御影堂は五重塔近くから400段近い石段を登った先にあることから奥の院と言われています。
  • 歴史ポイント:御影堂は室町時代前期に建立されました。国内に建立されている大師堂の中で、最古級の大師堂とも言われています。
  • 様式:御影堂は屋根が宝形造(ほうぎょうづくり)の厚板葺(あついたぶき)です。御影堂は正面・奥行が桁行三間・梁間三間です。

【美しい紅葉・圧巻のライトアップ】

  • 見どころ概要:室生寺は奈良を代表する紅葉の名所とされ、ライトアップでは幻想的・神秘的な絶景が見られます。ライトアップはインスタ映えします。室生寺には山内にモミジ・イチョウなどが分布しています。紅葉は例年11月中旬頃から12月上旬頃に見ごろを迎え、紅葉の見ごろに紅葉まつりが行われています。五重塔と紅葉のライトアップが行われます。

【室生寺 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・室生寺(見どころ・アクセス・・・)ホームページ

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