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東大寺真言院・東大寺見どころ(修学旅行・観光)
東大寺真言院
●東大寺真言院は東大寺の塔頭(たっちゅう)寺院です。真言院は南大門から大仏殿に向かう参道の西側(左側)に建立されています。真言院は平安時代前期の810年(弘仁元年)に真言宗(しんごんしゅう)の宗祖である弘法大師(こうぼうだいし)・空海(くうかい)が第14代東大寺別当(べっとう)に任ぜられ、822年(弘仁13年)に太政官符(だいじょうかんぷ)によって東大寺に灌頂(かんじょう)道場を建立し、鎮護国家の為に息災増益(そくさいぞうやく)の法を修したのが始まりです。真言院は南都における真言教学の拠点で、大和北部八十八ヶ所霊場(やまとほくぶはちじゅうはちかしょれいじょう)の第12番札所になっています。なお真言院には大師堂・地蔵堂などが建立され、大師堂には弘法大師・空海像、地蔵堂にはいずれも重要文化財である地蔵菩薩立像・四天王立像が安置されています。ちなみに弘法大師・空海の月命日である毎月21日には午前中に大師堂が開扉されます。また例年4月21日には御影供(みえく)が行われています。
弘法大師・空海は奈良時代の774年(宝亀5年)に讃岐国多度郡屏風浦(香川県善通寺市)で父・佐伯直田公(さえきのあたいたぎみ)と母・阿刀大足(あとのおおたり)の妹の間に生まれました。ただ誕生日は明確ではありません。真言宗(しんごんしゅう)では空海が唐(中国)の高僧で、三蔵法師(さんぞうほうし)に数えられた不空三蔵(ふくうさんぞう・不空金剛(ふくうこんごう))の生まれ変わりとされ、誕生日は不空三蔵の入滅(にゅうめつ)の日である6月15日とされています。789年(延暦8年)に15歳で母方の叔父・阿刀大足(あとのおおたり)のもとで論語(ろんご)・孝経(こうきょう)・史伝などを学び、792年(延暦11年)に18歳で官僚育成機関である大学寮(だいがくりょう)に入って官吏としての学問を修めました。その後仏道を志して山林で修行し、三論宗(さんろんしゅう)の僧で、東大寺(とうだいじ)別当・勤操(ごんそう)のもとで南都仏教を学びました。804年(延暦23年)に遣唐使(けんとうし)として唐(中国)に渡り、長安(ちょうあん)で青竜寺(せいりゅうじ)の恵果(えか)のもとで密教(みっきょう)を学び、伝法阿闍梨位(でんぽうあじゃりい)の灌頂(かんじょう)を受け、遍照金剛(へんじょうこんごう)の灌頂名を与えられました。806年(大同元年)に帰国し、真言密教を日本に伝えて真言宗の開祖になりました。816年(弘仁7年)から高野山で金剛峯寺(こんごうぶじ)創建に着手し、823年(弘仁14年)に東寺(とうじ)を賜って真言密教の道場にしました。なお弘法大師・空海は835年(承和2年)3月21日に高野山で亡くなりました。
大和北部八十八ヶ所霊場は江戸時代中期の明和年間(1764年~1772年)に開かれました。大和北部八十八ヶ所霊場は奈良県の奈良市・生駒市・大和郡山市・平群町・三郷町・斑鳩町・宇陀市・桜井市・橿原市・天理市・田原本町・広陵町などに建立されている寺院を巡ります。
東大寺見どころ