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法隆寺東院礼堂・法隆寺見どころ(修学旅行・観光)
法隆寺東院礼堂
●法隆寺東院礼堂は1900年(明治33年)4月7日に国の重要文化財に指定されました。
●法隆寺東院礼堂は鎌倉時代前期の1231年(寛喜3年)に建立されました。1935年(昭和10年)に屋根の葺替えが行われ、2019年(平成31年)4月から84年振りに屋根の葺替えが行われました。ちなみに2020年(令和2年)10月に修理工事現場の見学会も行われました。なお礼堂は東院の中門で、門と同時に礼堂の機能を兼ねています。礼堂は建具の多くが蔀戸で、蔀戸(しとみど)を上げると吹放しになり、夢殿(国宝)前面に舞台を組んで雅楽(ががく)・法会(ほうえ)が行われる際に礼堂が座席になります。
一般的に礼堂は本尊を安置する本堂・祖先の位牌を祀る祠堂 (しどう) などの前に設けられた礼拝・読経の為の堂塔です。
雅楽は日本古来の音楽・舞に中国など大陸から伝わった音楽・舞が融合し、10世紀頃に完成したと言われています。雅楽は神楽(かぐら)・久米舞(くめまい)など日本固有の国風の歌舞(くにぶりのうたまい)・中国系の唐楽(とうがく)・朝鮮系の高麗楽(こまがく)などに分類されます。
夢殿は法隆寺東院創立を記す「法隆寺東院縁起」によると奈良時代前期の739年(天平11年)に元興寺(がんごうじ)の僧・行信僧都(ぎょうしんそうず)が第31代・用明天皇の第2皇子・聖徳太子(しょうとくたいし)を偲び、聖徳太子一族の住居であった斑鳩宮(いかるがのみや)の旧地に建立した言われています。なお夢殿は厨子(ずし)に聖徳太子の等身像と言われている救世観音(ぐぜかんかんのん)像(国宝)を安置しています。
●法隆寺東院礼堂は桁行五間・梁間四間で、切妻造(きりづまづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。
切妻造は屋根の最頂部の棟(むね)から両側に葺き下ろし、その両端を棟と直角に切った屋根の形式です。切妻造は本を開いて伏せたような形で、平行な面を平(ひら)、棟と直角な面を妻(つま)と言います。切妻造は古くは真屋(まや)とも言われ、伊勢神宮(いせじんぐう)・出雲大社(いづもたいしゃ)などの社殿に採用されています。ちなみに四方向に傾斜する屋根面を持つ寄棟造(よせむねづくり)よりも格式が上とも言われています。なお切妻造は世界各地で見られる屋根の形式です。
本瓦葺は陶器製で、断面が湾曲した矩形の平瓦と断面が半円状の丸瓦とを交互に組み合わせて屋根を葺く方法です。瓦葺は飛鳥時代に中国・朝鮮半島から寺院建築の技術とともに伝来しました。瓦葺は檜皮葺(ひわだぶき)・茅葺(かやぶき)・板葺(いたぶき)などに比べ耐水性・耐火性に優れ、台風の多い日本に適していました。なお本瓦葺は本葺き(ほんぶき)とも言われています。
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