霊山寺鐘楼・霊山寺見どころ(修学旅行・観光)

霊山寺鐘楼

●霊山寺鐘楼は1943年(昭和18年)6月9日に国の重要文化財に指定されました。
●霊山寺鐘楼は室町時代中期(1393年~1466年)に建立されました。鐘楼は細部の手法から室町時代前期に建立されたとも言われています。鐘楼は江戸時代前期の1644年(寛永21年)に鋳造された梵鐘を吊り下げています。梵鐘には霊山寺の沿革や鋳鐘(ちゅうしょう)の由来を伝え、史的価値の高いものと言われています。
一般的に鐘楼は梵鐘を吊るす堂塔です。鐘楼は寺院で時刻や非常を告げる施設として設けられ、梵鐘の響きは功徳(くどく)になるとされました。鐘楼は古くは金堂の背後に経蔵と対し、一般に太鼓を置いた鼓楼(ころう)に対して伽藍の両翼を建立されました。鐘楼は古代中国の様式を模し、上下2層からなる楼造(たかどのづくり)の法隆寺(ほうりゅうじ)西院伽藍の鐘楼(平安時代)が唯一残された古式の鐘楼遺構と言われています。鐘楼は現在、高い土台の上に四本柱を立て、四方を吹抜きにしたものが一般的です。なお鐘楼は鐘撞堂・釣鐘堂などとも言われています。
一般的に梵鐘は寺院で時刻や非常を告げる鐘です。梵鐘はインド(天竺)で集会の際に用いられた木製のかん稚(かんち)と中国の銅鐘に基づいて造られました。日本最古の正史「日本書紀(にほんしょき)・奈良時代成立」には562年(第29代・欽明天皇23年)に古墳時代後期の豪族・大伴狭手彦(おおとものさでひこ)が梵鐘を高句麗(こうくり)から日本に持ち帰ったとの記録が残っています。ただ梵鐘は現存せず、梵鐘の内面に「戊戌年(698年)筑前糟屋評(福岡市)造云々」の銘がある京都・妙心寺(みょうしんじ)の梵鐘(国宝)が日本製の最古の梵鐘です。梵鐘に上帯・中帯・下帯・乳の間・乳・草の間・池の間・駒の爪などがあります。
●霊山寺鐘楼は桁行一間・梁間一間で、入母屋造(いりもやづくり)の檜皮葺(ひわだぶき)です。鐘楼は下層が裾(すそ)広がりの袴腰(はかまごし)付きです。
入母屋造は切妻造と寄棟造を組み合わせた屋根の形式です。寄棟造の屋根の上に切妻造の屋根を載せた形で、切妻造の四方に庇(ひさし)がついています。京都御所の紫宸殿(ししんでん)のように切妻と寄棟の角度が一続きでないものは錣屋根(しころやね)とも言われています。日本では古くから切妻造は寄棟造よりも格式が上とも言われ、それらの組み合わせた入母屋造は最も格式が高いとも言われています。
檜皮葺は屋根葺手法の一形式です。檜皮葺では檜(ひのき)の樹皮を用いて屋根を葺きます。檜皮葺は日本以外では見られない日本古来の手法です。檜皮葺は飛鳥時代の668年(天智天皇7年)に滋賀県大津市の廃寺・崇福寺(すうふくじ)の諸堂が檜皮で葺かれた記録が最古の記録です。
袴腰は鐘楼・鼓楼の下層の末広がりになった部分です。
霊山寺

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