唐招提寺見所ランキング|金堂など人気スポット解説

唐招提寺見所ランキング|金堂・講堂・経蔵などの解説
唐招提寺は世界遺産で、奈良を代表する人気の観光名所です。このページでは観光や修学旅行で唐招提寺を訪れた際に絶対に見るべき金堂・講堂・経蔵などの魅力・歴史・構造・由来などを丁寧にまとめて解説します。見所ランキングは1位が金堂(国宝)、2位が講堂(国宝)、3位が経蔵(国宝)、番外が御影堂です。(詳細下記参照)
【金堂(国宝)の見所紹介|如宝創建】
金堂は奈良時代後期に建立され、1,200年以上の歴史を誇り、国宝に指定されて歴史的価値があります。金堂は奈良時代に金堂として建立された唯一の金堂と言われる人気の観光スポットです。金堂は灯籠が建立されている正面から拝観するのがおすすめです。正面から拝観すると正面約28.0メートル・奥行き約14.6メートル・棟高約15.7メートル・平面積約410.0平方メートルの大きさを実感することができます。金堂は正面の柱と柱の間が七間で、8本の太い円柱に支えられていることが分かります。また中央の幅が約4.7メートル、両端の幅が約3.3メートルで、中央から両端に向かうほど狭くなっていることも分かります。
●金堂は奈良時代(8世紀後半)に鑑真和上(がんじんわじょう)の弟子で、渡来僧・如宝(にょほう)が創建しました。年輪年代測定法による調査により、地垂木三本はいずれも781年(宝亀12年・天応元年)に伐採されたことが分かりました。その後1270年(文永7年)・1323年(元亨3年)などに度々修理が行われました。2000年(平成12年)から平成の大修理が行われ、2009年(平成21年)11月に落慶行事が行われました。なお金堂は1897年(明治30年)12月28日に国の重要文化財、1951年(昭和26年)6月9日に国宝に指定されました。
●金堂は屋根が寄棟造(よせぬねづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。大棟の左右に鴟尾(しび)が置かれています。鴟尾は西側が創建当初の奈良時代、東側が1323年(元亨3年)に造られたが、平成の大修理の際に劣化から新しい鴟尾に代えられ、古い鴟尾は保管されています。
●金堂は本尊・像高約304.5センチ(光背の高さ約5.15センチ)の乾漆廬舎那仏坐像を安置しています。また像高約336.5センチの木心乾漆薬師如来立像・像高約535.7センチの木心乾漆千手観音立像・像高約185.0センチ~約188.5センチの木造四天王立像(持国天・増長天・広目天・多聞天)・像高約186.2センチの木造梵天立像・像高約188.2センチの木造帝釈天立像も安置しています。
【講堂(国宝)の見所紹介|東朝集殿の遺構】
講堂は平城宮(へいじょうきゅう)の東朝集殿(ひがしちょうしゅうでん)を前身とし、1,250年以上の歴史を誇り、国宝に指定されて歴史的価値があります。講堂は平城宮唯一の遺構と言われる人気の観光スポットです。講堂は金堂と大きさを比較しながら拝観するのがおすすめです。講堂は金堂よりも少し小さく、開放的な建物だということが分かります。奈良時代の面影を感じられるかもしれません。
●講堂は760年(天平宝字4年)頃に行われた平城宮の改修の際、東朝集殿を移築して建立され、平城宮唯一の遺構と言われています。その後1275年(建治元年)などに改修されたと言われています。なお講堂は1898年(明治31年)12月28日に国の重要文化財、1952年(昭和27年)11月22日に国宝に指定されました。
●講堂は屋根が入母屋造(いりもやづくり)の本瓦葺です。東朝集殿は壁や建具がほとんどない開放的な建物だった為、屋根が切妻造(きりつまづくり)から入母屋造に変更され、建具が入れられました。
●講堂は本尊・像高約283.3センチの木造弥勒仏坐像を安置しています。また像高約132.5センチの木造持国天立像・像高約128.2センチの木造増長天立像も安置しています。講堂は僧侶が習学する堂宇の為、講師・読師が座る論義台も置かれています。
●講堂では鑑真和上の弟子・忍基が講堂の梁が折れる夢を見て、鑑真和上の死が迫っていることを感じ、乾漆鑑真和上坐像(国宝)を造立させたという伝承が残されています。
【経蔵(国宝)の見所紹介|新田部親王邸の米倉】
経蔵は新田部親王邸の米倉を前身とし、1,250年以上の歴史を誇り、国宝に指定されて歴史的価値があります。経蔵は日本国内最古の校倉(あぜくら)と言われる人気の観光スポットです。経蔵は宝蔵と並んで建立され、南側が経蔵、北側が宝蔵です。経蔵は宝蔵と比べながら拝観するのがおすすめです。経蔵と宝蔵は外観がよく似ているが、宝蔵の方が経蔵よりも一回り大きくなっています。経蔵は桁行約5.61メートル・梁間約4.70メートル、宝蔵は桁行約7.63メートル・梁間約6.00メートルです。
●経蔵は第40代・天武天皇の第7皇子・新田部親王邸の米倉として建てられ、日本国内最古の校倉と言われています。経蔵は759年(天平宝字3年)の唐招提寺創建時に改造されて建立されました。「招提寺建立縁起」に「地主屋倉」と記されている3棟の倉の1棟と考えられています。なお経蔵は1904年(明治37年)2月18日に国の重要文化財、1953年(昭和28年)11月14日に国宝に指定されました。
●経蔵は校倉造で、屋根が寄棟造の本瓦葺です。経蔵は新田部親王邸の米倉を改造した際、切妻造から寄棟造に改造されました。
●経蔵は文殊五尊像を安置しています。文殊五尊像は獅子に乗った文殊菩薩と善財童子・優でん王・仏陀波利・最勝老人から構成されています。
【御影堂(重要文化財)の見所紹介|一乗院の遺構】
御影堂は興福寺の塔頭(たっちゅう)・一乗院の宸殿を前身とし、350年以上の歴史を誇り、重要文化財に指定されて歴史的価値があります。鑑真和上坐像(国宝)は1,250年以上の歴史があります。御影堂は鑑真和上坐像を安置する人気の観光スポットです。御影堂は近付いて拝観するのがおすすめです。近付くと桁行約23.0メートル・梁間約15.1メートルの大きさも感じることができます。
●御影堂は1649年(慶安2年)に一乗院の宸殿として建立されました。明治維新後の廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)によって一乗院が廃絶し、建物の一部は芳徳寺などの寺院に移築され、宸殿は1962年(昭和37年)まで奈良県庁や奈良地方裁判所の庁舎として使用され、1964年(昭和39年)に鑑真和上1,200年忌事業として唐招提寺に移築されました。なお御影堂は1962年(昭和37年)4月9日に国の重要文化財に指定されました。
●御影堂は天平時代に造られ、日本最古の肖像彫刻とも言われる像高約80.1センチの鑑真和上坐像(国宝)を安置しています。また御影堂には日本画家・東山魁夷(ひがしやまかいい)が日本・中国各地のスケッチを基に制作した障壁画もあります。
【唐招提寺見所ランキング完全ガイド 備考】
*参考・・・唐招提寺(見所・アクセス・・・)ホームページ














