東大寺見所ランキング|大仏など人気スポット解説

東大寺

東大寺見所ランキング|大仏・大仏殿・二月堂などの解説

東大寺は世界遺産で、奈良を代表する人気の観光名所です。このページでは観光や修学旅行で東大寺を訪れた際に絶対に見るべき大仏・大仏殿・二月堂などの魅力・歴史・構造・由来などを丁寧にまとめて解説します。見所ランキングは1位が大仏(国宝)、2位が大仏殿(国宝)、3位が二月堂(国宝)、番外が南大門です。(詳細下記参照)

東大寺見どころ一覧

【大仏(国宝)の見所紹介|聖武天皇造立】

●大仏(盧舎那仏坐像)は奈良時代に鋳造され、その後2度焼失したが、1,250年以上の歴史を誇り、国宝に指定されて歴史的価値があります。東大寺の象徴である大仏は親しみを込めて、「奈良の大仏さん」と言われる人気の観光スポットです。大仏は巨大な大仏殿内に安置されていることから大仏殿内で拝観するのがおすすめです。ただ大晦日(12月31日)から元旦(1月1日)や8月15日の万灯供養会(まんとうくようえ)などの際、大仏殿正面にある観相窓(桟唐戸)が開かれ、堂外から大仏の尊顔を拝観することができます。大仏は距離を変えて、遠くから拝観したり、近付いて拝観したりするのがおすすめ。近付くと像高約14.98メートル・両膝幅約12.08メートルの大仏の大きさを実感できます。ちなみに尊顔は長さ約6.70メートル・幅約3.20メートル、そして右手の掌は長さ約2.56メートルです。なお1月1日の元旦(早朝)や8月13日・14日の夜間は無料で拝観することができます。また8月7日には大仏さまお身拭いが行われ、埃(ほこり)が払われた美し姿を拝観することができます。(要確認)
●大仏は745年(天平17年)8月23日から鋳造が開始され、752年(天平勝宝4年)4月9日に大仏開眼供養会が行われました。第45代・聖武天皇(しょうむてんのう)は743年(天平15年)11月5日に近江国・紫香楽宮で大仏造立の詔を発し、紫香楽宮近くの甲賀寺で鋳造が開始されたが、745年(天平17年)に都が平城京に戻ると東大寺で鋳造が開始されました。大仏の鋳造には銅約241トン・練金4,187両1分4朱が使用されたと言われています。1180年(治承4年)の平重衡による南都焼討で台座・下半身などの一部を残して焼失し、その後再鋳造され、1185年(文治元年)に後白河法皇(第77代・後白河天皇)を導師として開眼供養が行われました。しかし1567年(永禄10年)の松永・三好の合戦で再び焼失し、1690年(元禄3年)に頭部が再々鋳造され、1692年(元禄5年)に開眼供養が行われました。大仏は台座・袖などが鋳造当初、体の大部分が戦国時代(室町時代後期)、頭部が江戸時代に鋳造されました。なお大仏は1958年(昭和33年)2月8日に国宝に指定されました。
●大仏は頭のブツブツを螺髪(らほつ)と言うのが豆知識です。奈良時代の螺髪は749年(天平勝宝元年)12月に鋳造が開始され、751年(天平勝宝3年)6月に完成しました。螺髪は奈良時代に966個あったが、再々鋳造の江戸時代中期に492個になりました。現在の螺髪は渦巻き状の形をしており、直径約22センチ・高さ約21センチ・重さ約1.2キロです。

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【大仏殿(国宝)の見所紹介|公慶上人再建】

大仏殿は江戸時代中期に再建され、300年以上の歴史を誇り、国宝に指定されて歴史的価値があります。大仏殿は正面幅約57.5メートル・奥行き約50.5メートル・棟高約49.1メートルの世界最大級の木造建築物とも言われる人気の観光スポットです。大仏殿はその大きさから東大寺周辺からも一部を見ることができるが、大きさを実感するには近付いて拝観するのがおすすめです。大仏殿内では大仏の鼻の穴と同じ大きさの穴(縦約37センチ・横約30センチ)がある柱の穴をくぐるのがおすすめです。大仏殿は60本の柱で支えられているが、北東の柱に穴があり、穴をくぐるとその年に良いことがあるとも、頭が良くなるとも、無病息災・祈願成就のご利益があるともなどと言われています。なお大仏殿の柱は江戸時代の再々建時に調達できず、柱は12角形の1本の真柱(槻(つき))を12本の捌木(檜板)で寄せ合わせ、ニカワ(接着剤)で接着し、鉄の胴輪で締め付け、鉄釘(犬釘)が打ち込まれています。
●大仏殿は747年(天平19年)から建立が開始され、751年(天平勝宝3年)に完成しました。1180年(治承4年)の平重衡による南都焼討で焼失し、1190年(建久元年)に再建され、1195年(建久6年)に落慶法要が行われ、後白河法皇、後鳥羽天皇、鎌倉幕府初代将軍・源頼朝、北条政子らが参列しました。その後1567年(永禄10年)の松永・三好の合戦で再び焼失し、1684年(貞享元年)から再々建の勧進が開始され、1705年(宝永2年)に落慶しました。重さ約3千トンの屋根を支える2本の虹梁(こうりょう)は1704年(宝永元年)に宮崎・白鳥神社から東大寺まで9ヶ月を掛けて陸路・海路で運搬されました。再々建まで大仏は約120年間雨ざらしにされていたそうです。なお大仏殿は1898年(明治31年)12月28日に国の重要文化財、1952年(昭和27年)3月29日に国宝に指定されました。
●大仏殿は屋根が寄棟造(よせむねづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)で、二階建てに見える裳階(もこし)が付けられています。なお奈良時代の大仏殿は「東大寺要録」の「大仏殿碑文」によると正面幅29丈(約85.8メートル)・奥行き17丈(約50.3メートル)・棟高12丈6尺(約37メートル)だったが、江戸時代中期の再々建時には財政難で正面幅が約57.5メートルに縮小されました。

【二月堂(国宝)の見所紹介|実忠和尚創建】

二月堂は江戸時代前期に再建され、350年以上の歴史を誇り、国宝に指定されて歴史的価値があります。二月堂は大仏殿東側の丘陵地に舞台造で建立され、舞台から美しい眺望が見られる人気の観光スポットです。特に美しい夕景色が見られるスポットとして有名です。二月堂からは西側を眺めるのがおすすめです。西側には大仏殿・興福寺の五重塔・奈良盆地、そして生駒山などがあります。また二月堂の下から二月堂を見上げるのもおすすめです。舞台造の建築様式を確認できます。二月堂は大仏・大仏殿と異なり、24時間無料で拝観できるが、夜間は騒がないように呼び掛けられています。日没後は足元や神鹿の落とし物に注意しましょう。なお二月堂では春の風物詩になっているお水取りが奈良時代から行われ、1,200年以上続けられています。
●二月堂は752年(天平勝宝4年)頃に実忠和尚(じっちゅうかしょう)が創建したと言われています。その後1180年(治承4年)の平重衡による南都焼討や1567年(永禄10年)の松永・三好の合戦で焼失を免れたが、1667年(寛文7年)のお水取り中に失火で焼失しました。1669年(寛文9年)に再建されました。なお二月堂は1944年(昭和19年)9月5日に国の重要文化財、2005年(平成17年)12月27日に国宝に指定されました。
●二月堂は舞台造(懸造(かけづくり)で、屋根が寄棟造の本瓦葺です。二月堂には参籠所(重要文化財)・閼伽井屋(重要文化財)・仏餉屋(重要文化財)・東大寺塔頭の金珠院である湯屋(奈良県指定有形文化財)が付属し、興成社(こうじょうしゃ)・遠敷社(おにゅうしゃ)・飯道社(いいみちしゃ)の鎮守社も祀られています。
●二月堂は何人も見ることが許されない絶対秘仏で、大観音(おおかんのん)・小観音(こがんのん)と言われる本尊・十一面観音(じゅういちめんかんのん)像2体を安置しています。
●お水取り(修二会)は752年(天平勝宝4年)に実忠和尚が創始し、その後一度も途切れることなく、1,200年以上続けられています。お水取りは奈良に本格的な春の訪れを告げる行事として有名です。

【南大門(国宝)の見所紹介|鎌倉時代再建】

南大門は鎌倉時代前期に再建され、800年以上の歴史を誇り、国宝に指定されて歴史的価値があります。仁王像(金剛力士像)も800年以上の歴史があります。南大門は長さ約21メートルの大円柱が18本も使われた高さ約25.46メートルの国内最大の山門で、人気の観光スポットです。南大門は大仏殿に通じる参道に建立され、少しずつ近付きながら眺めるのがおすすめです。遠くからでもその大きさが分かるが、近付くとその大きさがよく分かります。南大門には第45代・聖武天皇の写経から集字された高さ約1.65メートル・横幅約4.5メートル・重さ約500キロの扁額「大華厳寺(だいけごんじ)」が掛けられ、見逃さないようにしましょう。また南大門に安置されている仁王像も間近で眺めるのがおすすめです。力強く、迫力がある像容が確認できます。
●南大門は奈良時代(710年~794年)の東大寺創建時に建立されたが、962年(応和2年)の台風で倒壊しました。その後1199年(正治元年)に俊乗房重源(しゅんじょうぼうちょうげん)が再建し、1203年(建仁3年)に仁王(におう)像が完成したと言われています。なお南大門は1897年(明治30年)12月28日に国の重要文化財、1951年(昭和26年)6月9日に国宝に指定されました。
●南大門は五間三戸(ごけんさんこ)の二重門(にじゅうもん)で、屋根が入母屋造(いりもやづくり)の本瓦葺です。
●南大門は像高約8.4メートルの仁王像2体を安置しています。仁王像2体は大仏師・運慶(うんけい)が嫡男の湛慶(たんけい)や快慶(かいけい)・定覚(じょうがく)など約20人の仏師を率いて、69日間で2体同時に造仏したと言われています。南大門に向かって左側の口を開いた阿形(あぎょう)像は運慶、右側の口を閉じた吽形(うんぎょう)像は快慶が中心になって造仏したと言われています。

【東大寺見所ランキング完全ガイド 備考】
*参考・・・東大寺(見所・アクセス・・・)ホームページ

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