法華寺見どころの簡単まとめ-本堂(重要文化財)・名勝庭園(名勝)

法華寺見どころの簡単まとめ
法華寺見どころを簡単にまとめてポイント解説します。見どころには豊臣秀吉と母・淀殿の寄進によって再建された最大のハイライトである貴重な本堂(重文)・鐘楼(重文)・浴室・横笛堂・美しい名勝庭園などがあります。なお法華寺では文化財(国宝・重要文化財・名勝・史跡)を中心に解説しています。(個別解説下記参照)
【本堂(重要文化財)・十一面観音】★修学旅行・観光
法華寺で絶対に見逃せない、必ず見るべき存在が本堂です。本堂は古くは講堂と言われていた法華寺の最大のハイライト・目玉です。本尊は特別公開以外に厨子が閉じられ、人間国宝・松久朋琳(まつひさほうりん)作の分身像が厨子の前に安置されています。
- 見どころポイント・・・本堂は厨子(ずし)に本尊・十一面観音(じゅういちめん)像(国宝)を安置しています。1983年(昭和58年)に正面に八角灯籠(はっかくどうろう)1基が建立されました。
- 歴史ポイント・・・本堂は1601年(慶長6年)に関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)の側室で、豊臣秀頼(とよとみひでより)の生母・淀殿(よどどの)の寄進により、片桐且元(かたぎりかつもと)を奉行として再建されました。高欄(こうらん)の擬宝珠(ぎぼし)に「1601年(慶長6年)」の銘が残されています。なお本堂には天平時代(奈良時代)・鎌倉時代などの古材が一部転用されています。
- 様式ポイント・・・本堂は屋根が寄棟造(よせむねづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。本堂は正面・奥行が桁行七間・梁間四間です。
【鐘楼(重要文化財)・鐘楼堂】
- 見どころポイント・・・鐘楼(鐘楼堂)は上層に縁や高欄を設けない珍しい形式になっています。
- 歴史ポイント・・・鐘楼は1602年(慶長7年)に関白・豊臣秀吉の側室・淀殿とその子・豊臣秀頼が再建したと言われています。鬼瓦に「1602年(慶長7年)」の銘が刻まれています。なお鐘楼には古材が一部転用されています。
- 様式ポイント・・・鐘楼は屋根が入母屋造(いりもやづくり)の本瓦葺です。鐘楼は袴腰(はかまごし)付きです。鐘楼は正面・奥行が桁行三間・梁間二間です。
【南門(重要文化財)・正門】
- 見どころポイント・・・南門は境内の南側に建立されている正門です。
- 歴史ポイント・・・南門は慶長年間(1596年~1615年)頃に関白・豊臣秀吉の側室・淀殿とその子・豊臣秀頼が建立したと言われています。
- 様式ポイント・・・南門は四脚門(しきゃくもん)です。南門は屋根が切妻造(きりつまづくり)の本瓦葺です。
【浴室(重要有形民俗文化財)・光明皇后】★修学旅行・観光
法華寺で見逃せないのが浴室です。浴室は光明皇后の伝承から古くは尼僧ではなく、庶民が使用していたそうです。
- 見どころポイント・・・浴室には第45代・聖武天皇の妻・光明皇后が「我自ら千人の垢を去らん」と発願し、千人の垢を自ら流したという伝説が残されています。千人目は全身がかさぶたで被われた癩(らい)者で、光明皇后が膿を吸うと体はみるみる美しくなり、大光明を放って昇天しました。病人は阿しゅく如来(あしゅくにょらい)の化身だったと言われています。
- 歴史ポイント・・・浴室は1766年(明和3年)に再建されました。浴室は昭和初期に室戸台風で竃(かまど)が損傷し、2003年(平成15年)に半解体修理が行われました。
- 様式ポイント・・・浴室は屋根が切妻造の桟瓦葺(さんがわらぶき)です。浴室は総高約4メートル・横幅約6メートル・奥行約4メートルです。浴室は正面・奥行が三間・梁間二間です。
【光月亭(奈良県指定文化財)・旧東谷家住宅】
- 見どころポイント・・・光月亭は旧東谷家住宅です。旧東谷家住宅は取り壊される予定だったが、住職・久我高照(こがこうしょう)門跡が法華寺に移築しました。
- 歴史ポイント・・・光月亭は江戸時代中期に月ヶ瀬(旧月ヶ瀬村)の庄屋・東谷家住宅として建てられました。1971年(昭和46年)に法華寺に移築され、1973年(昭和48年)に茶室・慶久庵(けいきゅう)が建てられました。
- 様式ポイント・・・光月亭は屋根が入母屋造の茅葺(かやぶき)です。
【横笛堂・横笛像】★修学旅行・観光
法華寺で見逃せないのが横笛堂です。横笛堂は法華寺山内で最古の建物と言われています。横笛堂にはかつて横笛が手紙の反故(ほご)で自らの姿を表した張り子の横笛像が安置されていました。
- 見どころポイント・・・横笛堂はかつて赤門(東門)を出たすぐ近くにある飛地に建立されていたが、その後赤門東側に移築されました。
- 歴史ポイント・・・横笛堂は室町時代以前に建立されました。
- 様式ポイント・・・横笛堂は屋根が切妻造の本瓦葺です。横笛堂は正面・奥行が桁行三間・梁間三間です。
- 豆知識・・・横笛堂には平清盛(たいらのきよみり)の娘で、第80代・高倉天皇(たかくらてんのう)の皇后、そして第81代・安徳天皇(あんとくてんのう)の生母である建礼門院(けんれいもんいん)の雑仕女・横笛と平清盛の嫡男・平重盛(たいらのしげもり)の家来・斎藤時頼(さいとうときより)との悲恋物語が残されています。
【名勝庭園(名勝)・池泉回遊式庭園】★修学旅行・観光
法華寺で見逃せない、見るべき存在が名勝庭園です。名勝庭園は春・秋に一般公開される法華寺のハイライトです。春には美しいカキツバタを眺めることができます。
- 見どころポイント・・・名勝庭園は面積約500坪の池泉回遊式庭園です。名勝庭園は前庭・内庭・主庭から構成されています。名勝庭園では5月にカキツバタ(燕子花・杜若)が見ごろを迎えます。なお名勝庭園では春季・秋季に期間限定で一般公開されています。
- 歴史ポイント・・・名勝庭園は江戸時代初期または元禄年間(1688年~1704年)に京都・仙洞御所(せんとうごしょ)から移築された客殿の為に作庭されたと言われています。
【法華寺見どころの簡単まとめ 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・法華寺(見どころ・アクセス・・・)ホームページ