奈良10月のイベント・行事(鹿の角きり・曽爾の獅子舞・・・)
奈良10月のイベント・行事
奈良10月のイベント・行事では曽爾の獅子舞・鹿の角きり・手向山八幡宮八幡宮転害会などのイベント・行事を紹介しています。大神神社秋の大神祭・奈良国立博物館正倉院展なども紹介しています。なおイベント・行事では日程・内容が変更になっている場合があります。
【奈良10月の注目のイベント・行事】
●鹿の角きりは1671年(寛文11年)から行われています。立派な角を持つ雄鹿が9月から11月の発情期に人に危害を受けたり、鹿同士が傷付け合ったりするのを防ぐ為、興福寺が奈良奉行からの要請を受け、奈良町の袋小路などで始めたと言われています。ちなみに鹿は春日大社のお使い(神使)とされ、春日大社は興福寺に実権を握られていた時期がありました。
●曽爾の獅子舞は1718年(享保3年)に曽爾村の長野地区の人達が伊勢(三重桑名)まで行って伊勢大神楽(いせだいかぐら)を習ったのが起源と言われています。伊勢大神楽ではかつて獅子舞をしながら伊勢神宮(いせじんぐう)の神札を配布していたそうです。なお曽爾の獅子舞は村の安泰・五穀豊穣を祈願して奉納されたそうです。
●手向山八幡宮転害会は749年(天平勝宝元年)に手向山八幡宮が東大寺の境内に造営され際、大分・宇佐八幡宮から勧請された祭神が転害門を通って祀られたことに由来しています。なお転害会(八幡宮祭)が平安時代に行われた際、転害門(てがいもん)が御旅所とされ、鳳輦(ほうれん)・神輿などが中央に安置され、手向山八幡宮に向かったそうです。
【奈良10月のイベント・行事(要確認)】
●例年10月5日に手向山八幡宮で転害会が行われます。明治維新後の神仏分離(廃仏毀釈)により、東大寺に移された手向山八幡宮のご神体・僧形八幡像(国宝)が東大寺・八幡殿で特別開扉されます。ちなみに僧形八幡像は仏師・快慶が造仏したと言われています。また転害会では神輿・獅子頭が転害門に安置され、祝詞奏上などの神事が行われ、舞楽が奉納されます。
手向山八幡宮転害会
●例年10月の第1土曜日に興福寺で塔影能が行われ、東金堂に安置されている本尊・薬師如来(重要文化財)に能・狂言を奉納します。塔影能では東金堂前に特設舞台が設けられ、五重塔がライトアップされた幽玄の雰囲気の中で行われます。
興福寺塔影能
●例年10月8日に奈良豆比古神社で翁舞が行われます。かがり火が灯される中、翁講中によって奉納されます。ちなみに翁講中は記録によると1791年(寛政3年)以前から存在するそうです。なお翁舞では15世紀頃には既に使われていたと言われ、現在奈良国立博物館に保管されている古面が使われるそうです。
奈良豆比古神社翁舞
●例年10月12日に八柱神社で題目立が行われ、厳島と大仏供養が原則1年交代で演じられます。題目立の終盤にはフショ舞と言われる一人の扇舞が披露されます。なお題目立には厳島・大仏供養・石橋山の3番が伝わっています。
八柱神社題目立
●例年10月前半の土曜日・日曜日・月曜日に鹿の角きりが行われます。鉢巻き・法被姿の勢子(せこ)が鹿苑角きり場に追い込まれた雄鹿を捕まえ、烏帽子・直垂姿の神官役がノコギリで角を切り落とします。ちなみに雄鹿の角は毎年生え変わるそうです。なお鹿は国の天然記念物に指定され、奈良公園周辺に1,000頭以上生息しているそうです。
鹿の角きり
●毎年体育の日の前日の日曜日に門僕神社で曽爾の獅子舞が行われます。曽爾の獅子舞は曽爾村の8つの地区の内、長野地区・今井地区・伊賀見地区の3つの地区に伝わり、秋の例祭で3つの地区が合同で披露します。曽爾の獅子舞は長野地区に5演目、今井地区に5演目、伊賀見地区に11演目の合計21演目が伝わり、神楽系・剣系・荒舞系・道化系などに分類されるそうです。
門僕神社曽爾の獅子舞
●例年10月15日に東大寺で大仏さま秋の祭りが行われます。盧舎那仏造顕発願慶讃法要が行われ、大仏讃歌が奉納され、表千家による献茶式も行われます。なお鏡池舞楽台で慶讃能(けいさんのう)として能・狂言が奉納されます。
東大寺大仏さま秋の祭り
●例年10月15日に石上神宮でふるまつりが行われ、御霊代(みたましろ)を奉安する鳳輦・甲冑武者・供奉者・太鼓・猿田彦・風流傘・花鉾・子供みこしなどの渡御の行列が田村にある御旅所まで片道約4キロを渡御します。ふるまつりでは前日に宵宮祭、翌日に後宴祭が行われます。
石上神宮ふるまつり
●例年10月24日に大神神社で秋の大神祭が行われます。法被姿の子供や青年会が担ぐ太鼓台が氏子地区や境内を練り歩きます。また秋の大神祭では三輪山の神杉を手にした巫女による神楽・うま酒みわの舞が奉納されます。
大神神社秋の大神祭
●例年10月下旬頃~11月中旬頃に奈良国立博物館で正倉院展が行われます。正倉院は通常非公開の為、奈良国立博物館で特別展示が行われています。倉院展には第45代・聖武天皇遺愛の品約650点や東大寺の法会(仏事)に用いられた法具、そしてペルシャ・インド・中国などから伝わった品などが納められています。宝物には調度・服飾品・文房具・楽器・飲食具・仏具・文書などがあります。
奈良国立博物館正倉院展
【奈良10月のイベント・行事 備考】
*イベントの情報(日程・場所・内容など)は必ず主催者に確認して下さい。当サイトの情報はあくまで参考情報です。イベントの内容などが変更になっている場合もあります。